The Wonderful 101

特色
宇宙からの侵略者たちにヒーロー百人で立ち向かうアクションゲーム。
「百人も?」と思われるかもしれませんが、仲間の力を一つにして武器にする能力……ユナイト・モーフで戦います。
線を引いて特定の形を描くことで発動するので、大神の筆しらべに近い感覚。
作れるものは拳や剣、銃に鞭。他にも色々あります。
これらは戦闘だけでなく謎解きにも使えます。
様々な能力を使いこなし、進んでいくことになります。
ウィッチタイムのような、攻撃を避けることで周囲がスローになるスキルもありますので、ベヨネッタ感も味わえる。

良くも悪くも趣味や製作者のこだわりが炸裂しています。
製作者が「これ面白いんだぜ!」と思う要素を片っ端から詰め込んだおもちゃ箱みたいなゲーム。
一粒で二度どころか何度もおいしい。
ただ、おもちゃ箱なら自分で何を遊ぶか選べますが、操作方法がガラリと変わるミニゲームが本編の進行に必須で評価に関わってくる仕様が辛いところ。

こんな方におススメ
・敵の対処法は死にながら覚えるのが醍醐味
・試行錯誤してギミックを解くのが面白い
・シューティングなどの別ゲー要素も楽しめる
・ヒーローものの話が好き
・ベタな展開が好き
・一周目は操作を一通り覚えるためのチュートリアルだろ?

こんな方には合わないかも
・サクッと進めてサクッとクリアしたい
・ヒーローものはちょっと……
・ストーリーやキャラにひねりが欲しい
・一周遊んだら十分

合わない可能性が高い
・他のゲームの要素はお断り! シューティングなどもってのほか!

良い点

・戦闘
線を描き、隊員達の合体技、ユナイト・モーフを使って敵と戦う。
敵や状況に応じて使い分ける必要があります。
拳はシンプルで単純な攻撃なら一番。
剣は描きやすく、使いやすい。
銃は遠距離攻撃ができて、鞭は棘がついた相手に有効。
爪は一撃の威力は低いが凍結させられる……などなど、それぞれの特徴を活かして闘わねばなりません。
慣れないうちは上手く描けなかったりどう対処すればいいのかわからなかったりしますが、スムーズに倒せた時は楽しい!

・キャラクター
月並みな表現になりますが、個性豊か。
新米ですが頼もしいレッド、クールでキザかと思いきや締まらないブルー、ブルーに対して容赦ない言葉を浴びせるグリーン、お仕置き女王なのにライバルキャラの男相手だとキャーキャー叫んだ挙句「もっとぶってー!」とまで言い出すピンク他、個性がもみ合いすぎて苦労しそうなチームです。
この面々をまとめてリーダーを務めるレッドは主人公の器だと感じられます。
ライバル的な立ち位置の男、プリンス・ヴォークンも負けじと個性を主張してきます。
ズレた言動を披露するヴォークンに真面目に対応するレッドもどこかボケている。
戦闘で苦戦しても、謎解きで悩んでも、彼らの会話が面白いので先を進めたくなりました。

・ストーリー
普段の会話は軽いノリですが、シリアスなシーンでは危機感を煽ってきます。
奇抜なトリックや凄まじいどんでん返しはありませんが、逆に言えば安心できる。
「そうこなくちゃ!」という展開を外さずに、しっかり見せてくれる。
予想できる流れでも、燃えるものは燃えます。
終盤を盛り上げて爽やかに締めくくるので、スッキリした気分でクリアできます。

・圧倒的なボリューム
オペレーションが1から9。一部を除き、それぞれにAからCまであり、ABはステージを進み、Cでボス戦パターンが多い。
001-A、001-B…という感じで進んでいきます。
エピローグもあるので、大体27くらい。
すごいのは、オペレーションの場所や状況がガラリと変わり、飽きさせないことですね。
001-C……つまり、序盤のボス戦から大迫力ですから。
この勢いが衰えることなく、最終決戦までさらに盛り上げつつ続きます。

・BGM
物語を熱く彩る曲の数々。
好きな曲を幾つか挙げます。
特に好きなのは次の三つ。
・宇宙海賊ガイゾック
特にヴォークンが全力を出した時のバージョンが好きです。
終盤、あるシーンでも流れた時は燃えた。
・因縁
レッドの過去などで流れる。
あの戦士に加えあの男が登場した時は燃えに燃えた。
その時の心境は「信じてたぞ、来てくれると!」でした。
・ジャギンガ天体殲滅機動形態
負けられない。
負けるわけにはいかない。
最終決戦で今まで使われたテーマが出てくるのが熱い。

『戦え! ワンダフル・ワンダブルオー』や『コウラル遺跡』も好きです。
前者は暑苦しいまでに熱血で、後者は空気が冷たく張りつめたものへ変わったと感じる。

・工夫されたQTE
ベヨネッタのQTEはとりあえず入れてみた感が強かったんですよね。
ジャンプがBなのはわかるとして、XAの同時押しだったりYだったり、どうしてそのボタンでそのアクションになるのかとツッコみたかった。
しかもいきなり表示されて、失敗すれば即死。一度見れば次から引っかからないとはいえ、理不尽だと感じずにはいられませんでした。
101は、あらかじめキャラクターや飛び移る対象などが映され、そろそろ来そうだとわかります。
内容も実際のアクションと対応しています。
巨大な手で殴ったり、剣でビームを弾き返したり、銃で遠くのものを撃ったり、「こうしたいからこう動く」というのがわかりやすい。
失敗しても専用の演出が入るなど凝っています。
失敗=即死のシーンもないわけではありませんが、体力がちょっと減ってやり直しというパターンが多いので、そこまで苦にならない。

どちらとも言えない点
・歯ごたえのある敵
特色であるユナイト・モーフを活かすために敵も個性豊かなのはわかりますが、ゴリ押しに頼る人間には若干辛い。
体力が多い上に、特定の行動でないと隙を作れずろくにダメージを与えられないケースが目立つ。
しかも一度攻撃くらうと味方が吹き飛ばされ、体勢を立て直す前に次の攻撃をくらってグダグダになるパターンが多い。
また、ボス戦では、本体を叩くまでに散々手こずる→本体相手だとすぐ終わって拍子抜けというパターンが目立ちました。
攻撃が届きにくい部位の体力を控えめにして、本体を増やせばよさそうな気がします。
ただ、コツが分かれば的確に隙を作って大きなユナイトで攻撃したりマルチユナイトを活用したりでゴリゴリ削れるでしょうから、ある程度体力がいるんだろうなとも思えます。
これはもう、ガンガン攻める領域に辿りつけるか否かですね。

・ギミック
色んなユナイト・モーフを戦闘以外に活用できるのは嬉しいことでもありますが、時間がかかったり、判定に引っかかったり。
TV画面とパッドの両方を使うのは面白い試みなので、もう少しやりやすければなぁ。

悪い点
あくまで、「私にとっては」という但し書きがつきます。

・ふんだんに盛り込まれた別ゲー要素
好きな方には長所になるのですが、私にはきつかった。
特に印象に残ったところを幾つか挙げてみます。
シューティングでは、
002-B:パネルを踏んで操縦
あの、長い上に似たような景色が続くのはやめてくれませんか……?
006-B:スクロール
レッドの過去やブルーの変化などストーリーの山場なのに、熱を冷ますほど長いシューティング。
因縁がある敵幹部を撃破した印象が霞む。
008-B:砲台視点で撃つタイプ
ベヨネッタのラスダン内も退屈で要らないと思いましたが、カメラ移動などを考えるとこちらの方がしんどい。
終盤の緊迫感を忘れてただボタンを連打する作業に疑問を抱かずにはいられない。
レースでは、
002:障害物競争
ジャンプだけしてました。
009:脱出
テンションが上がる。難易度も上がる。
他にも多々ありますが、ざっと挙げてみただけでもこれだけ出てくる。
アクションゲームでシューティングやレース要素を入れるのはわからなくもない。むしろ、たまには別の要素もあった方が普段の戦闘を気分新たにプレイできるのでありがたい。
問題は何故ボリュームたっぷりで、その上ガッツリ評価に含めるのかということだ。
飛ばせるなら、短いなら、簡単なら、評価基準が緩いなら……要はミニゲーム感覚でできるならまだしも、長いのはやめてください。
くり返しプレイする気がなくなるだけです。
評価無しでいいから飛ばさせてください。

・攻撃の避けづらさ
小さく数が多い仲間達、操作キャラが隠れる大きさの敵、さらに両方の攻撃のエフェクトでごちゃごちゃして画面が見づらい。
カメラを引いたらキャラ達が小さくて把握できず、近づけたら視界外からの攻撃を察知できない。
仮に視界が悪くなくても、敵の攻撃モーションが分かりにくいんですよね。
体を動かしただけなのか攻撃の前兆なのか区別がつけづらい。
しかも速くてとても避けづらい攻撃まで完備。
亀の首伸ばしとかえげつない速度です。
雑魚戦はいつの間にか攻撃くらっていつの間にか体力が減ってます。

・連打
凝っているQTEですが、連打が苦手な私の場合、連打を要求される場面でかなり頑張らないと失敗します。
三回くらい失敗して画面そっちのけで必死にボタンを押してました。

・101人目のヒーロー
苦戦しながらも進んできて、最後の一撃でプレイヤーもレッド達の仲間、ヒーローの一員だと強く感じたところで、彼が101人目のヒーローに。
え、ええー……?
ラスボス相手に「罪もない人々の命を踏みにじって何が正義だ」と叫んだところでは、ほんの少し前に勘違いで逆恨みして関係ない人々を踏みにじったばかりのお前が言うなと思った。
自分の行いを悔いていることはちゃんと伝わってきますが、それでもヒーロー達を馬鹿にして敵の側に行って地球の防衛システムを崩壊させたことについて一言……。
「カッコいい台詞を吐く前に言うことあるだろ」とツッコまずにはいられない。
それまで生意気な態度以外に優しさや正義感を見せていれば……恨む理由と真相の発覚が早ければ、「地球に復讐してやる!」→「地球を守る!」の変化に納得できて、素直に応援できたかもしれない。
それでも、最終的に地球の未来のために生きることを決意し、戦う姿を見せてくれたので、好きになれました。

・好きな攻撃
剣と爪です。
剣は使いやすく、爪は爽快。
何と言ってもカッコいい!
ただ、急いで爪を出そうとすると鞭になる。

まとめ
「このゲームをプレイしてみようかな?」という方に一言。
「アクションゲーマーの誇りにかけて一周目はノーマル、もしくはそれ以上の難易度で遊ぶんだ!」というこだわりが無ければ、キツいと思ったら無理せずイージーで遊ぶことをお勧めします。
大丈夫、それでもヌルくはありませんから。
コミカルな雰囲気で勘違いしそうになりますが、ベヨネッタ以上に人を選ぶゲームです。
その代わり、ハマる人はとことんハマるはず。
ガッツリゲームしたい方、一本のソフトをじっくり遊ぶのが好きな方に。
特に上達して評価を塗り替えるのが楽しいという闘志あふれる方におすすめです。

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